処置・手技

知っていると安心!ーCADD Legacy(PCAポンプ)のトラブルシューティング

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こんにちは。 Dr. Noriです。

「CADD Legacy(PCAポンプ)使用中にトラブルがあったらどうしよう!?」という不安を持っている人もおられるのではないでしょうか?

機械の操作に慣れていない場合はもちろん、慣れていてもトラブルはドキッとするものです。

そんな時に役に立つ知っていると安心できるCADD Legacyのトラブル対処法(トラブルシューティング)について解説したいと思います。

設定や操作についても知っておくとより理解しやすいので、こちらの記事も参考にしてください。
CADD Legacy(在宅用PCAポンプ)の設定方法ー設定項目を理解する
CADD Legacy(在宅用PCAポンプ)の設定・操作の法則ーこれを理解すると簡単になります
CADD Legacy(在宅用PCAポンプ)の設定・操作方法ー設定の実際
CADD Legacy(在宅用PCAポンプ)のプライミングのやり方

動画解説はこちらです。
動画で解説ーPCAポンプ(CADD Legacy)の操作方法

アラームの止め方

CADD Legacy(PCAポンプ)に何らかの異常が検知された場合にアラームが鳴ります。

アラームは内容によってパターンが異なりますが、例えば「ピーポーピーポー」という感じで、結構大きい音です。患者さんから驚いて連絡が来るかもしれません。

連絡を受けたら慌てずに次の2つをはじめに行ってください。

・まず画面に表示されるエラーメッセージを確認する

・次に「スクロール」ボタンを押してアラームをいったん止める

アラームが鳴っていると焦ってしまいますが、エラーメッセージを確認することがとても大切です。落ち着いてエラーメッセージを確認してください。

エラーメッセージを確認したら、「スクロール」ボタンを押してアラームを止めます。

いきなり「スクロール」ボタンを押してアラームを止めてしまうと、エラーメッセージも消えてしまいますので注意してください。

いったんアラームを消してもアラームは再び鳴り出すことがあります。慌てず「スクロール」ボタンを押してアラームを止めます。

さて、アラームが鳴った原因を解決しましょう。次に主なアラームの原因と解決法を解説します。

電池切れ

電池に関連するアラームはいくつかあります。

画面には「デンチギレ(電池切れ)」「デンチフリョウ(電池不良)」「ドウサデンアツテイカ(動作電圧低下)」「デンチハズレ ドウサフノウ(電池外れ 動作不能)」などが表示されます。

「デンチギレ」は電池が消耗してきた状態です。ポンプ自体はまだ動作していますが、早めの電池交換が必要です。

電池交換はまず「停止/作動」ボタンを長押ししてポンプの動作を止めます。次に「ON/OFF」ボタンを長押しして電源をoffにしてから電池交換をします。

いきなり電池を抜かいないようにしてください。

レスキュードーズの回数が多くなると電池の消耗が早くなることがあります。リザーバーカセットの交換時に新しいアルカリ単3電池に交換すると電池切れを予防できます。

名の通ったメーカーの電池を使用するのが無難だと思います。なお、充電式の電池の使用は推奨されていませんのでご注意ください。

閉塞

エラーメッセージに「コウアツ アラーム ヘイソクアリ」「アップストリーム ヘイソク」と出ることがあリます。

ルートの閉塞、屈曲、捻れ

「コウアツ アラーム ヘイソクアリ」と出た場合、ルートが閉塞していたり屈曲や捻れていないか確認してください。
また、ルートの途中にあるクレンメが閉じていないかも確認が必要です。何かのひょうしに閉じてしまっている可能性はゼロではありません(可能性は低いと思いますが)。

エクステンションチューブの向きが逆になっている

CDD Legacy用の専用のエクステンションチューブの向きが逆に接続されていている場合も、閉塞アラームが鳴ることがあります。
写真の赤と青を接続します。

リザーバーカセット交換時にチューブの向きを間違えないように注意して接続しましょう。

刺入部のサーフロが折れ曲がっている

意外に多いのが、刺入部のサーフロが折れ曲がっているために薬液が注入出来なくなっている状態です。

押し付けるような固定方法をしていたために折れ曲がってしまうことがあるので、サーフロの固定時に注意しましょう。

リザーバーカセットの爪部分の異常

これらを確認しても問題ない場合、リザーバーカセットの爪部分に問題がないか確認が必要になります。しばしばリザーバーカセットの爪部分の異常でアラームがなることが知られています。

爪部分の確認はポンプからリザーバーカセットを外さなければできません。動作を止めて、電源を切ってから、専用の鍵をつかってリザーバーカセットを機械から外して行います。

閉塞アラームがなった時の注意事項

なお、閉塞のアラームが鳴って「スクロール」ボタンで消音した場合、閉塞が解除されても自動で送液は開始されないため、「停止/作動」ボタンを長押しして動作させなければならない点に注意してください。

薬液漏れ

PCAポンプを使っている患者さんが「急に痛みを訴えた」という場面に遭遇したことがあると思います。

急な痛みの悪化の原因は何でしょうか?

患者さん側の要因であれば、オピオイドの投与量を調整することになりますが、その前にかならずチェックすべきポイントがあります。

それは「薬液もれ」です。

薬液が漏れていては、患者さんに予定されている薬液が投与できないので痛みが強くなってしまいます。

「薬液もれ」が起こりやすい場所は2箇所あります。

留置針と延長チューブの接続部をチェックする

患者さんの皮下に刺入しているサーフロに接続している延長チューブを接続しますが、この部分の接続から薬液が漏れることがあります。

通常、ロック式の延長チューブを用いて接続しますが、接続しているねじ込みが十分でなかったり緩んだりすると薬液が漏れてしまいます。

刺替え時にはしっかりねじ込むようにしましょう。

留置針の刺入部周囲をチェックする

接続部からの漏れがなくても、サーフロの刺入部周囲から薬液が漏れ出ることがあります。

皮下に注入している場合、注入速度(流速)が大きかったり皮下からの吸収が悪くなっている場合、注入された薬液がサーフロの外側を伝うようにして外に流れ出てしまいます。

刺入部の皮下に硬結が出来ている場合は吸収がすでに悪くなっています。そのような場合は、刺替えが必要となります。

薬液の注入速度(流速)が大きい場合も皮下からの吸収が追いつかず、注入された薬液がサーフロの外側を伝うようにして外に流れ出ることがあります。

このような場合は、薬液の濃度を調整して注入速度(流速)を下げるようにします。

サーフロが折れていないかチェックする

しばしばサーフロ自体が折れているために薬液が注入できなくなっていることがあります。

刺入部で折れていないか確認し、折れているようであれば刺替えましょう。

皮下硬結

皮下投与の場合刺入部に硬結ができることがあります。

硬結ができると吸収が悪くなるので、疼痛の悪化や薬液漏れの原因となるため注意が必要です。

皮下硬結が出来た場合は刺替えるのが対処法となりますが、薬液にステロイドを混注すると皮下硬結ができにくいという意見もあります。

ステロイドを混注してもある程度時間が経つと皮下硬結が出来てしまうので、リザーバーカセット交換時に電池交換などと一緒に刺替えをしたほうが良いでしょう。

 

このブログでは在宅医療に関わる看護師や薬剤師、介護する家族だけでなく病院で退院調に関わる方にも役立つ情報を紹介することを目的としています。
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POSTED COMMENT

  1. すー より:

    在宅で使用開始した方がおり、とても参考になりました。ありがとうございます!
    これからも更新楽しみにしています!

  2. Dr. Nori より:

    コメントいただきありがとうございます。お役に立てたのであれば嬉しいです。

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